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共同宣言

【アピール】

日本医労連 談話

「過労死容認」の時間外労働上限設定に反対する談話

 「月60時間」は看護師の過労死ライン

 

 

 2017年2月6日
日本医療労働組合連合会(日本医労連)
書記長  三浦 宜子
 
 
 
2月1日、政府の「働き方改革実現会議」は、時間外労働の上限時間について議論を開始し、月平均60時間・年間720時間、繁忙期には単月100時間、その翌月とあわせた2カ月平均で80時間まで時間外労働を認めるという政府案に沿って意見のとりまとめを行おうとしている。
「単月100時間」「2カ月平均80時間」は、現在の過労死ラインであり、看護師については、夜勤交替制労働など業務の過重性から「月60時間」が過労死ラインとして裁判でも認められている(2008年10月大阪高裁判決)。2012年12月には、新人看護師が、2交替制の長時間夜勤を行いながら、月65時間から91時間の時間外労働をおこない、就職して8か月で過労自死するという痛ましい事件がおきている。
 政府案は、まさに過労死を容認するものであり、過労死ラインまで働かせることを認める法制化は、断じて容認できない。現状でも医療・介護分野では、36協定の特別条項によって、大臣告示時間を超える時間外労働が容認されている職場が多数存在する。政府案のような上限が法定化されれば、時間外労働時間がさらに引き上げられる懸念がある。36協定の上限を大臣告示時間として法定化し、特別条項は撤廃すべきである。
 経団連などは、産業活動を阻害するなどとして、1日単位の時間規制やインターバル規制について否定している。しかし、24時間365日稼働する医療・介護分野では、多くの職場で変形労働制が導入され、1単位の規制がないために、海外では考えられない16時間を超える長時間夜勤や極めて短い勤務間隔という負荷の大きい勤務が蔓延している。日本医労連の「看護職員の労働実態調査」(2013年)では、「慢性疲労」が73.6%と過去最高、「仕事を辞めたい」が75.2%にも達している。過労死・過労自死を防ぐためには、1労働日の上限規制やインターバル規制を法定化することが必要である。
 夜勤交替制労働の有害性は、すでに明らかになっており、短期的には疲労の蓄積、睡眠・感情障害、中期的には循環器系疾患・糖尿病、長期的には発がん性(乳がん、前立腺がん)が指摘されている。時間外労働の上限規制とともに、変形労働の規制強化、夜勤交替制労働の過重性に着目した法規制が必要である。
 
 日本は、労働時間関係のILO条約を一つも批准していないが、国際労働基準にもとづき、1日8時間以内を基本に、労働時間の上限規制や勤務間のインターバル確保、夜勤交替制労働の労働時間短縮など実効ある法規制と、そのための増員を強く求めるものである。
以上
宮城民主医療機関労働組合
〒983-0047
宮城県仙台市宮城野区銀杏町39-18
TEL:022-232-0991
FAX:022-232-0992

 
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